シニアの犬、猫の健康対策

シニアの犬、猫の健康対策

公益財団法人 日本動物愛護協会 

常任理事 獣医師 須田 沖夫 

シニアの犬猫

シニアの犬、猫の健康対策

近年、犬猫は高齢化し、飼い主との生活が長く、多種多様な関係になることで多くの恩恵を受けるようになりました。その一方で長く生きることは多くの場合、体力の低下、病気の発症などで飼育管理が難しくなり、時に介護も必要になり、飼い主の体力や経済面での負担も増加してきました。

犬猫の平均死亡年齢は人と同様に高くなりました。人は健康寿命と死亡年齢の差が10年くらいと言われています。現在、犬猫の死亡年齢は15歳前後で、近年日本では犬猫の介護についての報道が多くありますが、海外ではあまりありません。

高齢化しても心理的、生理的に自立している。自分で歩ける、自分で排泄(便、尿)管理ができる、飼い主とのコミュニケーションができるなどが健康寿命であり、これらができないと飼い主等の治療、介護が必要になり、負担が多くなります。適切な飼育、管理をしていると健康が維持され、介護は少なくて済みます。しかし、年齢とともに生体の機能や形態は衰え変化します。それらに伴って身体機能が変化し、動作もゆっくりペースになり、体力や筋肉は衰えてきます。事故や病気によっても障害が起こり、介護が必要な場合もあります。

若い時から高齢化対策を

治療、介護をしなくても済むように若い時から高齢化対策をすることが、犬猫にも飼い主にも最も大切なことです。

犬猫の場合、生後2ヵ月くらいまで親や兄弟と生活することで、社会生活の基本を身につけます。その時、いろいろな人に接することも大切です。

成長に適した食事を十分に与えて、不満からの成長不調を起こさせず、順調に成長期を越えたら栄養バランスと量の管理が大切です。

感染症対策

ウィルス感染症対策は、母体からの免疫力が低下する生後2~4ヵ月ぐらいまでに3回ほどの混合予防ワクチンを接種し、毎年のように追加接種します。適切な治療法が無い狂犬病は日本ではこの50年くらい発生がありませんが、法的にはすべての犬が予防接種を受けることになっています。

腸管寄生虫は母体や環境を通して伝染するので、仔犬・仔猫は検便等で確認した虫に適した駆虫薬を数回投与します。地域差があるので旅行後は検査を受けましょう。

腸管寄生虫は腸管内で栄養素を吸収するので、体重が減ったり貧血を起こします。また、下痢になることもあるので定期的な検便をしましょう。

フィラリアは心臓はじめ血管内に寄生する大型の寄生虫のため循環障害として乾性の咳、運動能力の低下、貧血、喀血、腹水など様々な症状を引き起こします。これらの症状は末期なものが多いので治療が難しくなります。蚊が媒介するので、蚊の発生時期に駆虫薬を投与し発症を予防しましょう。

肥満対策

近年、犬猫は太った状態が可愛いと考える飼主が増えています。犬との散歩をしない人もいます。肥満は循環障害や運動障害を起こし、慢性化し進行すると治療や介護が大変になるので、標準的な体重を維持するために食事管理をしっかりしましょう。

去勢手術、卵巣・子宮摘出手術

睾丸腫瘍、前立腺肥大、腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア、卵巣腫瘍、子宮内膜症、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍は生後6ヵ月前後に去勢手術、卵巣・子宮摘出手術をしておけば発症はほぼありません。繁殖をしない場合は、若い時に施術することが大切で犬猫の健康に役立ち、死亡年齢も延びます。

異変があったら早めの検診を

排尿回数や排尿量が増加し、尿の色が淡くなり、臭気が減り、体重が減少すると、腎臓障害、糖尿病、ホルモン異常の可能性があるため尿検査や血液検査を早期に受け、食事療法や治療をしましょう。

早朝の乾性咳、運動を嫌う、反応が悪い、チアノーゼ、貧血等は循環器(心臓)障害の可能性が高いので、悪化した症状を先生に話してください。聴診器、心電図、レントゲン、超音波検査などを行い、その結果に適した治療を始めます。失神、肺水腫、腹水など症状の進行によって治療薬等の種類が増加します。早期発見、早期治療が大切です。

また、皮膚を定期的にさわることで、腫瘍を見つけたら早めに検診を受けてください。

体内臓器の腫瘍は元気、食欲、栄養状態の悪化等があれば検診します。さらに行動に異常が起これば脳神経障害の可能性もあります。人と同様に痴呆症予防にはDHA、EPAの投与も必要です。

普段から注意すること

健康寿命と死亡年齢の差を近づけることが大切ですので、定期的に動物の食欲、栄養状態、毛のつや、脱水、血色、運動機能、精神状態などをチェックすることが飼い主の務めです。

定期的に動物病院で検診を受けて病気予防を行い、病気や介護を少なくすることが重要です。万一の場合の選択肢もいろいろあります。

犬猫と楽しく生活が出来ますように。

*公益財団法人 日本動物愛護協会 常任理事 獣医師 須田沖夫先生 に記事を作成して頂きました。

PS.

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