猫のリンパ腫(症状、原因、治療)

猫のリンパ腫(症状、原因、治療)

猫のリンパ腫

日本獣医がん学会所属 獣医腫瘍科Ⅱ種認定医

西調布犬猫クリニック院長 獣医師

小川圭一先生

猫のリンパ腫ってどんな病気?

猫

猫のがんの代表格といえばリンパ腫です。町の獣医として診療している私でさえ、たくさんこの病気を診る機会があります。どのくらいの猫がリンパ腫になるのでしょうか? 猫の腫瘍の3分の1が造血器腫瘍(リンパ腫と白血病)でその中の6割がリンパ腫であったといわれています。

具体的な数字としては、1年の間に10万頭中200頭がリンパ腫になるともいわれています。1万頭中20頭、1000頭中2頭です。私が通っていた中学校の全校生徒数が1000人くらいでしたから、毎年2人と考えたら多いですよね(例えが悪かったら申し訳ありません)。

猫のリンパ腫ができる場所

 リンパ腫と言えば、ふつうリンパのがんだからリンパ節にできるものだと考えますよね。全身のリンパ節がグリグリ腫れてきてなんてことを想像しますね。しかし猫のリンパ腫はリンパ節にできるのが2〜3割であとは肝臓や脾臓、胃、腸、腎臓、心臓、縦隔や脳、脊髄、鼻、口、喉、瞬膜などにできます。珍しいところで言えば皮膚や膀胱にできるなんてこともあるのです。ですから調子の悪い猫が病院に来院された場合にはどこかにリンパ腫があるのではと勘ぐってしまいます。高齢の猫では腸にできる消化器型がもっとも一般的です。

猫のリンパ腫が発症する年齢

また、がんと言えばふつうは年をとってからのものと考えてしまいますが、このリンパ腫は2歳くらいの若い猫にも発症しうるのです。その場合には猫白血病ウイルスが発症に大きく関っています。若い猫のリンパ腫の発生場所は胸の真ん中を仕切っている縦隔というところの胸腺にできます。胸腺は幼いTリンパ球を教育する学校のようなところでそこが腫瘍化してしまうのです。2〜3歳の猫が苦しそうに呼吸をしていたらリンパ腫の可能性も考えなければなりません。まずは動物病院の診察を受けましょう。

猫のリンパ腫に対する抗がん剤治療

0502猫受診

 話は変わって、さて猫のリンパ腫は治るのでしょうか?一般的には完治は望めません。人においては、リンパ腫や白血病は完治できる割合が徐々に高くなっていますが、なぜ猫では無理なのでしょうか?

まず全身毛に覆われていて、多くの細菌やカビやウイルスなどが常にまとわりついているからです。猫のリンパ腫の治療は一部例外を除いて治療の第一選択は抗がん剤による治療です。抗がん剤を投与すると多くの場合、骨髄で成長中の白血球が壊されてしまいます。そうすると体を守るための白血球が足りないという状態になります。その隙をついて普段は仲良くしていたつもりの細菌やカビがここぞとばかりに体の中に入り悪さをします。体を守る兵隊(白血球)がいないのでとことん悪さをし、遂には敗血症になり、命に関わる状態になります。

人ではこれを防ぐために清潔な部屋で過ごし、体を清潔にして、そして骨髄移植や末梢血幹細胞移植や臍帯血移植等をして白血球が枯渇しないようにします。

猫でこれらの対処ができるかというとまず無理ですよね。全身の毛を刈るわけにはいきませんし、猫は自分の体を舐めます。口の中の菌を体に丁寧に塗り付けていきます。トイレで下痢をしたらそれを踏んでしまうかもしれません。そしてそれを丁寧に舐めてきれいにしようとします。それゆえ抗がん剤の強度を下げざるをえないのです。

抗がん剤の強度を下げると、ある程度のがん細胞は死滅しますが、耐えて残るがん細胞も多くなります。残ったがん細胞は分裂を繰り返し、増殖します。これが繰り返されていくうちに抗がん剤に耐えたがん細胞が増えていくので抗がん剤が徐々に効かなくなり、最後にはがんに体が打ち負かされます。

人のように強度をとても高めた抗がん剤治療で、がんも骨髄も死滅させようとすると猫は耐えられません。そして病院に来る猫は飼い主さんと一緒に生活している猫ですので、そんな大量の抗がん剤を投与されて苦しんでいる愛猫を見ていられません。ゆえに猫がある程度元気な姿で、いつも通りゴハンも食べてくれる生活ができるくらいの抗がん剤治療しかできないというのが現実です。

しかし、もともと猫の寿命は人間の5分の1くらいですから抗がん剤治療で1年生きてくれたら人間の5年に値します。2年頑張ったら10年に値します。その時間で大切な思い出がたくさん作れますし、飼い主さんにとっては愛猫が最後を迎えることをゆっくりと考え、それを受け入れる準備のための時間にもなります。ですから治らないのだから治療しないというのも1つの選択肢ではあります。愛猫のためにゆっくり考えて、今できる最良の決断をしていただきたいと思います。

猫のリンパ腫の原因

猫 原因

 猫のリンパ腫の原因はもっとも一般的なものは猫白血病ウイルス(FeLV)によるものでしたが、今ではFeLV感染がない(検出できていないだけかもしれませんが・・・)リンパ腫が増えています。その他に猫免疫不全ウイルス(FIV)感染がリンパ腫の発生率を高めることがわかっていますが、これはウイルスにより免疫が脆弱になってしまうことによるものと考えられています。その他の原因はわかっていません。

猫のリンパ腫の予防法

猫 メモ

人のがん全般での話になってしまいますが食生活の改善により予防できるものが35%、禁煙により予防可能なものが30%、ほかにウイルスや細菌、寄生虫などの感染症が原因のものが10%以上、生殖行為が7%、職業関連が4%、飲酒が3%、放射線や紫外線などの環境要因が3%と続きます。この中で室内飼いの猫に関るものとしては、はじめの3つが主ですね。やはり、食事には気を使ってあげた方がいいですし、喫煙も気をつけてあげたいですね。さらに感染症に関してもワクチン等で予防できるものは予防し、あとは免疫力を高めてウイルスや細菌、寄生虫から守ってあげるのも大事です。

*西調布犬猫クリニック院長 獣医師 小川圭一先生に記事を作成して頂きました。

小川先生

(小川圭一先生)

西調布犬猫クリニック http://www.nishi-chofu-dcc.com/

PS.

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