犬、猫の心臓病(治療法、食事について)【動物看護士執筆コラム】

犬、猫の心臓病 病気のケア編

犬、猫の病気

公益財団法人 日本動物愛護協会

相談室長 動物看護師 大橋志保

今回は心臓病についてです。心臓病は犬の死因、かかりやすい病気第2位、猫は第3位、そして私たち人間は第2位という身近な病気です。

心臓病といっても早期発見し、初期の段階から治療をすれば、進行を遅らせたり、症状を緩和できることがあります。

心臓のはたらき

心臓

心臓は全身に血液を送るポンプです。このポンプのはたらきによって、体中に酸素や栄養素が供給されています。心臓は右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋に分けられています。

犬、猫の心臓病とは?

犬、猫メモ

心臓病の症状としては、咳・呼吸困難、腹水・むくみ、食欲低下・削痩、運動をしたがらない、元気がない、肺水腫、失神(めまいを起こす)などがあります。

すべての犬のうち10~15%が、10歳以上の犬では30%以上が心臓病であるといわれています。

 心臓がポンプとしてきちんと働くためには、心臓の筋肉や弁が正しいリズムで働かなくてはなりません。

これにより、血管に血液をスムーズに送り出すことができます。

どの部分に異常が起きても、ポンプとしての役割を果たせなくなります。

全身に十分な酸素や栄養を送ることができなくなると、疲労や呼吸困難、食欲の低下などがみられるようになり、体に水分がたまるようになるとむくみが出たり、お腹がふくれることもあります。

心臓病には生まれつきの先天性と、遺伝的素因で発症の恐れがある遺伝性がありますが、食生活や生活習慣等であとから発症することもあります。

犬、猫の主な心臓病

□犬の僧帽弁閉鎖不全症

特にトイプードルやチワワなどの小型犬~中型犬によく見られます。

心臓の左心房と左心室の間に「僧帽弁」という弁があり、何らかの原因でこの弁がうまく閉じることができなくなり、血液が逆流してしまいます。

□猫の肥大型心筋症

猫の場合では肥大型や拘束型の心筋症が多く認められ、特に、アメリカンショートヘアー、メインクーン、スコティッシュフォールドなどの猫種に多く見られます。

心筋症とは、心臓の筋肉の厚みが変化したり正常に動かなくなることによって、血液を全身に送れなくなる病気です。

血流が悪くなるため、血栓(血の塊)ができやすくなります。

心臓が悪くなると、同じ経路上にある別の臓器、腎臓にも負担がかかりやすくなります。

腎臓に負担がかかれば、次は肝臓といった具合に次々に連鎖していきます。

どの臓器をとってもそれ一つで機能しているわけではありません。互いの臓器が影響したり、助けたりしながら動いています。

犬、猫の心臓病の治療 

犬、猫の治療

 咳などの症状が現れてから発見されることが多く、その時には既に心臓病が進行しています。心臓病は一度発症したら治癒する病気ではありません。

心臓病の初期では病気の進行のスピードを遅くしてあげること、病気が進んでからは症状を軽くしてあげることが治療の大きな目的となります。

食事を与える時の注意点

食事

 心臓病の食事療法食は、心臓病の進行度合いによってナトリウム(塩分)を制限し、心臓の働きをサポートする栄養成分を配合しています。

進行してから切り替えるのではなく、初期から使うことが大切です。

人の食べ物は犬猫にとって塩分が多すぎるため、大きな負担をかけることがあります。人の食べ物を与えないように気を付けましょう。

 また、肥満は心臓病のみでなく様々な病気の発症や悪化をさせる原因の一つです。運動や食べ物で肥満予防を心がけましょう。

※心臓病用の療法食

 ナトリウム(塩分)やリンを制限し、タウリンなどを配合し、心臓の機能に負担をかけないように作られています。

定期的な健康診断を

犬猫チェック

 早期発見するために、シニア期に入る7歳を過ぎたら定期的に健康診断をしましょう。具合の悪いところがないように見えても、若い頃と同じではありません。

早期発見、早期治療が大切です

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大切な愛犬・愛猫が、獣医さんから「心臓病」と告げられたら頭が真っ白になるかと思います。何かあるたびに「心臓は大丈夫?」と心配になるのも理解できます。

しかし、不安でいっぱい、心配してばかりの飼い主さんより、正しい知識を持ち、明るく楽しく暮らせる飼い主さんと一緒の方が愛犬・愛猫もきっと幸せなはずです。

繰り返しになりますが、どんな病気も早期発見、早期治療が大切です。

犬 喜ぶ猫喜ぶ

*公益財団法人 日本動物愛護協会 相談室長 動物看護士 大橋志保先生 に記事を作成して頂きました。

PS. 飼い主様からのお声をご紹介いたします。

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