最近、動物病院での相談が増えている犬のストレス対策について【獣医師執筆】

犬のストレス対策について

森のいぬねこ病院グループ院長

日本獣医学会、動物臨床医学会、獣医がん学会所属

西原 克明(にしはら かつあき)先生

最近、動物病院の診察では、『犬のストレス』についてご相談を受けることが多くなりました。確かに、昔のような感染症が減った現在では、アレルギーやガンなど、完治が難しい病気が増え、それに伴って犬のストレスにも注目が集まっています。

そこで今回は、犬のストレスについてご説明し、さらにそのチェック方法や対処方法もお伝えします。

そもそもストレスって何?

「うちの子、ストレスでお腹を壊したのかしら?」「ペットホテルはストレスになるから、なるべく預けたくない」という風に、あなたも日頃から『ストレス』という言葉を使っていると思います。しかし、実は犬のストレスの定義について、正しく知っている方はほとんどいません。
と言いますのも、私たち人間が普段使っているストレスと、動物で使われるストレスという言葉は、同じ言葉でも少し意味が違っています。

ストレスとは、厚生労働省(医療を管轄している公的機関)のホームページには、「こころや体にかかる外部からの刺激をストレッサーと言い、ストレッサーに適応しようとして、こころや体に生じたさまざまな反応をストレス反応と言います。

私たちのこころや体に影響を及ぼすストレッサーには、「物理的ストレッサー」(暑さや寒さ、騒音や混雑など)、「化学的ストレッサー」(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など)、「心理・社会的ストレッサー」(人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など)があります。普段私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、この「心理・社会的ストレッサー」のことを指しています。」とあります。

つまり、私たちが日常生活で使用しているストレスは、主に心理的なストレスや社会的なストレスのこと指しているのですが、犬のストレスでは、物理的なストレスや化学的なストレスも含まれています。

したがって、お留守番やペットホテルなどのいわゆる「心理的なストレス」以外にも、暑さによって心拍数や呼吸数が上がったり、病気や栄養不良によって毛艶が落ちたりする「物理的ストレス」「化学的ストレス」もストレスに含まれ、犬のストレスは、人間でいうストレスよりも、より広い範囲で使われる用語になります。

実は犬のストレスを調べるのは難しい

私が獣医師になりたての頃は、ストレスの定義もまだ定まっておらず、犬のストレスも、人間と同じような心理的、あるいは社会的なストレスとして考えられていました。しかし、動物の場合は、心理的なストレス、あるいは社会的なストレスが本当に存在するのか証明することができず、中には「犬にストレスは存在しない」と考える獣医師も多くいました。

近年は、様々なストレス関連物質を調べることで、犬にもストレスがあることがだいぶわかってきました(犬と暮らす方にとっては、犬にストレスがあることは、感覚的に感じていらっしゃると思いますが)。例えば、東日本大震災の後、大学の研究で「被災した犬のストレスに関する研究」が行われたりしていて、実際に私もお手伝いさせていただきました。このように、今では犬にもストレスがあることはわかっています。

ただし、ストレス関連物質は非常にたくさんの種類があり、より正確なストレス量を測定する方法については、まだまだ研究中です。

犬のストレスは様々なサインがあります

では、日常生活の中で、犬のストレスをチェックする方法はあるのでしょうか?

一般的に、ストレスを受けると、「心理的な反応」「身体的な反応」「行動による反応」という、3つの反応が表れると言われています。この中で、犬のストレスでは心理的な反応を確認することは非常に難しいのですが、身体的な反応や行動による反応については、いくつかポイントが知られています。

まず、身体的な反応については、【病気にかかること自体が、犬にとってストレスになります】ので、何かしら病的な症状(食欲や排泄状態の変化、毛艶や皮膚の変化など)が見られた場合は、ストレスがかかっているということになります。もちろん、犬の症状というのは無数にあり、全てを列挙することはできません。したがってここでは、行動による反応のみお伝えします。

ストレスに対する行動による反応
・体を掻いたり、舐めたりする
・あくびをしたり、舌舐めずりが多くなる
・同じ行動を繰り返したり、自分の尾を追い回す
・何かに怯えたり、逆に威嚇したり、吠えたりする

ただし、これらのポイントは、あくまで一般論で、これらが見られるからといって、必ずしもストレスだけが原因になるとは限りません。また、ストレスの種類、ストレスに対する犬の感受性の違いによっても、反応は様々ですので、実際にストレスを評価する際には注意が必要です。

犬のストレスの代表的な指標は【コルチゾール】

さらには、犬のストレスをより詳しく確認する方法として、ストレス関連物質を測定する方法があります。その中で、現在のところ犬で多く利用されているのが、血液中の『コルチゾール』というホルモンを測定する方法です。

コルチゾールは、『抗ストレスホルモン』とも呼ばれ、犬にストレスがかかった時に多く分泌され、ストレスに対して抵抗できるようになっています。そのため、コルチゾールを測定することで、犬のストレスの度合いを知ることができます。

ただし、単にコルチゾールだけを測定しても、精度はあまり高くありませんので、現実的にストレスチェックのために測定することはほとんどありません。たとえ測定したとしても、大抵は他の症状や行動的な反応と合わせて評価する必要があります。

さらには、あえてコルチゾールの分泌を刺激する薬を使って、その反応をチェックする検査方法もあり、ストレスの評価だけでなく、クッシング症候群という病気の診断にも使われています。

過剰なコルチゾール分泌で引き起こされるクッシング症候群

犬でコルチゾールが過剰に分泌され続けると、様々な症状を示すようになります。この状態を『クッシング症候群』と呼びます。クッシング症候群には、いくつかのパターンがあり、ここでは、原因によって分けられる「一次性クッシング症候群」と「二次性クッシング症候群」についてお伝えします。

一次性クッシング症候群は、コルチゾールを分泌する臓器そのものの異常によって引き起こされます。コルチゾールは、正常な状態では、何らかのストレスがかかると『脳下垂体』と呼ばれるところから信号が出て、『副腎』という臓器から分泌されるようになります。一次性クッシング症候群では、この脳下垂体あるいは副腎に、ガンなどの異常が起こり、その結果ストレスと関係なくコルチゾールが分泌され続けることによって引き起こされます。

一方、二次性クッシング症候群では、脳下垂体や副腎は正常ですが、ストレスがかかり続けることによって、コルチゾールが分泌され続け、その結果、クッシング症候群が引き起こされるタイプです。つまり、二次性クッシング症候群は、ストレスが原因で起こる病気と考えることもできます。

この原因となるストレスには、様々なものがありますが、ほとんどの場合で他の病気が原因になります。したがって、クッシング症候群の治療ではなく、その原因となる病気を治療することで、二次性クッシング症候群も自然と治癒させることができます。

犬のストレス管理は様々な対策を

犬にとってストレスは、適切なストレスは健康にとって必要だと言われていますが、過剰なストレスは、体に大きな負担をかけてしまいます。そのため、なるべくストレスに早く気づき、早めに対処してあげる必要があります。
犬のストレスに気づくには、前述の身体的なストレス反応と行動によるストレス反応をチェックすること、定期的な健康診断を受けることが非常に重要です。

また、ストレスの対処方法ですが、
・日常の生活空間を快適にすること
(温度や湿度、生活空間の広さ、衛生環境など)
・一頭一頭に合わせた適切な運動
・飼い主の方や他の犬とのコミュニケーション
・食事の改善
など、様々な対策を行う必要があります。

これは個人的な考えですが、ストレス対策の中でも、食事については、現在のドッグフードでは、十分なストレス対策を行うことが難しく、場合によってはサプリメントや手作り食などをお勧めすることもあります。ただし、特にサプリメントについては、ペット用の品質は千差万別で、選び方には十分な注意が必要です。その点においては、キングアガリクスのような、原材料の品質が良く、添加物不使用で、十分な学術データを持ったサプリメントは安心してお使いいただけます。

さらには、キングアガリクスは免疫力アップに役立つサプリメントですので、犬のストレスケアにはうってつけのサプリメントと言えます。特に、子犬や出産前後の母犬、持病のある犬、高齢犬などは、特にストレスの影響を受けやすいため、積極的に導入してあげたいところです。

まとめ

犬のストレスは、心理的なものや社会的なものだけでなく、暑さや寒さ、音、病気や栄養状態など、様々な要因が含まれます。そのため、なかなかストレスに気づきづらい面もありますが、身体的な変化や行動の変化に注意して、なるべく早く見つけてあげるようにしましょう。
また、ストレスの対処方法は、様々な方法を組み合わせる必要がありますので、日常生活の中でしっかりと取り入れていくようにしましょう。

執筆者

西原先生

西原 克明(にしはら かつあき)先生

森のいぬねこ病院グループ院長

帯広畜産大学 獣医学科卒業

略歴

北海道、宮城、神奈川など様々な動物病院の勤務、大学での研修医を経て、2013年に森のいぬねこ病院を開院。現在は2病院の院長を務める。大学卒業以来、犬猫の獣医師一筋。

所属学会

日本獣医学会、動物臨床医学会、獣医がん学会、獣医麻酔外科学会、獣医神経病学会、獣医再生医療学会、ペット栄養学会、日本腸内細菌学会

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