チワワの指間炎とは?症状、原因とケアをする時の3つのポイント【小動物看護士執筆】

チワワの指間炎とは?

執筆者:國澤莉沙先生

愛玩動物飼養管理1級、ホームドッグトレーナー1級、小動物看護士

はじめに

チワワは日本では人気犬種であり、飼育頭数もとても多い犬種です。世界最小の犬であるチワワはメキシコ原産の元々は儀式などに使用されていたテチチと呼ばれる犬が祖先犬でした。成犬でも3キロ前後にしか成長しない超小型の身体は日本の賃貸でも飼育しやすく相性も良いので、大変人気です。

また、性格も小さいながら勇敢であり飼い主さんに一途ですので愛くるしい表情も相まって非常に魅力的な犬種です。そんなチワワは毛質が2種類あり、スムースとロングタイプに分かれます。どちらの毛質も皮膚炎になる可能性があり、特に指間炎は小さい脚が炎症で腫れてしまうのですぐに対応が必要です。チワワの指間炎について紹介します。

指間炎について

皮膚のトラブルは動物病院の受診理由としても多いですが、中でも指間炎は全犬種がかかる可能性が高い皮膚炎です。その病名の通り、傷口などから菌が侵入して指の間に感染症が発症する病気です。また、指の間や肉球の炎症により犬は違和感を感じやすく、舐めたり噛んだりして悪化してしまうことも多いので注意が必要な皮膚炎になります。原因は様々ですが外傷から菌が侵入したり、ほかの皮膚炎から指間炎を併発することがあります。

主な症状とは?

指間炎は指の間やパッド裏と呼ばれる肉球部分が炎症してしまい、膿がでたり腫れたりしてしまいす。炎症がひどくなると痛みやかゆみがでるため、愛犬が違和感を覚えて炎症部分を舐めたり噛んだりするので、悪化しやすくなります。さらに重症化すると脚全体が腫れ上がってしまい、歩行困難や発熱・跛行などの症状が見られます。特にチワワの場合は脚が小さいため重症化すると歩行困難になってしまい、散歩もままならなくなります。骨にまで炎症がいってしまう危険もあるので早急な治療が必要です。

さらには炎症を起こしている菌が全身に回ってしまうと下痢や嘔吐、痙攣や意識障害など命に関わる全身症状が現れる可能性もあるので、早急な対応が必要です。

チワワが指間炎にかかる原因とは?

指間炎の原因は様々であり、いくつかの要因があります。愛犬に異常が見つかった場合には早めに動物病院を受診して、早期に原因を特定して治療することが大切です。主な考えられる原因を紹介します。

①シャンプーの濯ぎ残し

チワワの身体は小さいので指の間などの細かい部位はどうしてもシャンプーの濯ぎ残しが多い箇所です。また、十分に乾かしていないと菌が繁殖してしまい、蒸れて指間炎になりやすくなります。特に自宅シャンプーは泡の濯ぎ残しがあったり、完全に乾かすのを怠りがちです。

せっかくキレイにシャンプーをするのですから、指の間までしっかり乾かして皮膚を健康に保ちましょうね。

②免疫機能の異常・遺伝的な疾患

免疫機能の異常とは自分の免疫機能がなんらかの異常をきたしてしまい、破壊行動を起こすことにより、抵抗力が下がってしまい菌が感染して指間炎になってしまいます。破壊行動がどの箇所で起きているのかを特定して、治療にあたる必要があるので、早期に動物病院にて検査をしてもらいましょう。チワワの毛質にはスムースとロングの2種類がいますが、スムースの子も皮膚がむき出しのため刺激を受けやすく、皮膚病になる可能性があります。

また、親犬などが指間炎になったことがある場合には遺伝時にも指間炎になりやすい場合もあるのでチワワをお迎えする前にチェックすることがおススメです。

③過剰なケアや毛玉

ブラッシングは愛犬の健康状態を知るためにはとても大切なケアです。毎日行うことは重要ですが何事もやりすぎは毒になります。過剰なブラッシングで皮膚を傷つけてしまうとそこから菌が入り込み感染して指間炎になってしまいます。逆にブラッシン不足になると皮膚の新陳代謝が悪くなり、いつまでも古い被毛や角質が排出されずに不衛生な状態になり菌が増殖します。さらに毛玉は菌の温床になってしまうのでさらに皮膚炎の原因になります。

ロングチワワは股下や尾の付け根、耳の後ろなどに毛玉ができやすいので定期的にチェックしてください。

指間炎の治療方法

指間炎になってしまった時の主な治療方法を紹介します。その子によって治療方法は異なるので、早めに動物病院を受診して獣医さんと相談しながら治療していきましょう。

指間炎の治療には抗生物質を使用する場合が多いです。内服薬と外用薬を使用して炎症を鎮める治療を行います。傷口から膿が出たり、出血などしている場合にはテーピングなどをして傷口を保護します。キツくテーピングしてしまうと関節を痛めたり、骨の変形につながります。獣医さんに相談して正しく保護しましょう。

また、指間炎は愛犬が傷口を舐めてしまうことが多いのでエリザベスカラーなどを使用し舐めるのを防いで、傷口が悪化しないようにします。傷口がある程度綺麗になってきたら、薬用シャンプーなどで皮膚状の菌のバランスを整えるために薬浴をすることもあります。薬浴は自己判断で行うと悪化してしまう場合もあるので、必ず獣医さんの指示のもと行うようにして下さい。またバランスの良い食事を心がけて低下してしまった免疫力を高めることも大切です。

身体の免疫力を高めるためには?

身体の免疫力をアップさせるためにはサプリメントなどを上手に与えて、栄養バランスの取れた食事を与えることがポイントです。毎日の食事だけでは補えない栄養を手軽に摂取できます。

特に皮膚に良い効果が期待できるオススメなサプリは「アガリクス茸」を使用した商品です。アガリクス茸には老廃物を吸着して身体からの排出を助ける効果が高いとされています。また、身体に必要なビタミン・ミネラル・酵素が豊富に含まれており、免疫力の向上に効果が期待できます。人のサプリメントにも使用されているアガリクス茸の豊富な栄養素はわんちゃんにも有効です。

チワワが指間炎のときに気をつけたいこと

愛犬のチワワが指間炎になったときに気をつけたいことを紹介します。お家でのケアの参考にどうぞ

①飼育スペースを清潔に保つ

指間炎を発症しているときには免疫力が低下しているため他の病気を併発する場合があるので、注意が必要です。特に指間は他感染症が発症しやすい部位です。治療とともに飼育スペースを清潔に保ってあげることが重要です。飼育スペースに愛犬のフケや抜け毛があると菌が繁殖しやすくなります。飼育スペースの掃除、消毒を徹底して清潔に保つようにしましょう。飼育スペースの消毒には次亜塩素酸水が有効です。次亜塩素酸は人のウイルス除去にも使用されているものですが、次亜塩素酸と水しか使用していませんので、わんちゃんが舐めても安心です。

②愛犬がストレスフリーで過ごせるようにしましょう。

指間炎は指先などの敏感なところが炎症するため違和感を感じやすく、ストレスを感じやすいです。また、エリザベスカラーなどもその子によっては嫌がることもあり、ストレスから下痢をしたり食欲不振になってしまうこともあります。特にチワワは繊細な子も多く、ストレスに弱い個体が多いです。痛みや動けないことは過度なストレスになります。

指間炎の治療中は愛犬がストレスを感じないようにおやつを与えたり、飼い主さんとのスキンシップでストレスフリーに過ごせるように心がけましょう。お気に入りの場所で快適に過ごせるように温度や湿度を適温にしてお気に入りのおもちゃなどを与えることもおススメです。優しく声かけをしながら薬を塗りましょうね。

③愛犬のペースで治療を

指間炎で炎症して腫れてしまった脚は痛いので、触られるのを嫌がるのもわかります。チワワは自我が強い子が多いので、傷口をケアしようとしたらガブリ!!なんて危険もあります。

普段から身体中どこを触っても嫌がらないように愛犬とコミュニケーションをきちんととって信頼関係を築いておくことが大切です。そして上手に治療させてくれたらたくさん褒めて嫌なことをしているのではないと愛犬に教えてあげることもポイントです。

もし、ストレスによる食欲低下などが見られる場合には焦らずに痛みを軽減してストレスの原因を取り除いてあげることが重要です。再発しやすい皮膚炎でもあるので、根気強く治療しましょう。

指間炎にならないために、予防や日ごろのケアのポイント

指間炎にかかってしまった時の対処方法を紹介してきましたが、できれば日常から予防をしてこれらの皮膚病を避けたいものです。日頃からできる指間炎の予防についてご紹介します。

①ブラッシングをしっかりして換気をしてあげる

日常のケアにブラッシングを取り入れて被毛に湿気がたまらないように換気してあげることが重要です。

余分な毛を除去してブラッシングで皮膚をマッサージすることで、新陳代謝が活発になり古い被毛を落としやすくします。また、日頃からブラッシングをしていれば愛犬の被毛の健康チェックもしやすく少しの異常にも気づくことができるので早めに対処することが可能です。指間炎は重症化すると完治するまでに時間がかかりますが、早期発見することで愛犬のストレスを軽減して完治させることができます。

②身体に老廃物を溜め込まない食事を心がけて

普段から脂っこい食事ばかりとっていると皮脂の分泌も多くなり、毛穴が詰まりやすくなります。毛穴が詰まると皮膚が不衛生になるので、皮膚炎にもかかりやすくなります。また、肥満の原因にもなり他の病気にもかかりやすくなるので、ビタミン・ミネラル類を積極的に摂取して全ての栄養素をバランスよく摂取します。最近ではフレーバーがあるサプリメントもあるのでおやつの代わりとして与えることもできますよ。

③指の間を定期的に観察する

指間炎は気付きにくく、重症化しやすい皮膚炎でもあるので、早期発見が大切です。そのため日頃から愛犬の脚の裏を観察するようにして清潔に保つようにしましょう。特に梅雨時期や夏場などの湿気のたまる時にはパッド裏は蒸れやすいので、被毛の換気を心がけましょう。

指間炎は一度なってしまうと繰り返すことが多い皮膚炎ですので、ならないように努めることが大切ですね。特にチワワは痛みを感じやすくストレスからの衰弱も心配ですので、指間炎にならないケアが大切ですね。

チワワの指間炎まとめ

チワワが指間炎になってしまった際の対処方法について紹介しました。指間炎はかかると歩行異常などが出やすいので早めに対処してあげたい病気です。

チワワは身体が小さいので特に小さな傷が命取りになることも十分にあります。飼い主さんが日頃から気をつけて指間炎にさせないことが最も重要です。しかし、指間炎になってしまった際には獣医さんと相談しながら愛犬に負担が少ない治療を行いましょう。早期発見できれば一週間以内に回復することが多いです。チワワを飼育している方、指間炎にお困りの飼い主さんの参考になれば幸いです。

執筆者:國澤莉沙先生

愛玩動物飼養管理1級、ホームドッグトレーナー1級、小動物看護士等の資格を所持。

つくば国際ペット専門学校・ドッグトレーナーコースを卒業後、つくばわんわんランドの飼育員として5年間勤務。現在は主婦として、育児をしながら動物系の記事を執筆しております。猫・犬ともに大好きです。

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