パグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因と治療法【動物看護士執筆】

執筆者:山之内さゆり先生

動物看護士・トリマー

パグを飼っていると以外と皮膚トラブルを起こしやすいことに気付いたのではないでしょうか?

皮膚全体に悪さをするマラセチア皮膚炎は、ニオイも痒みも強いので困りますよね。

そこで、今回はパグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因と対処法についてお話します。

パグのマラセチア皮膚炎でお困りの方は是非参考にしてみてください。

パグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因

パグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因は次のことがあげられます。

・皮脂の分泌が多い

・乾燥しやすい

・免疫力の低下

まずは体質的なものですが、パグはもともと皮脂の分泌量が多く乾燥もしやすいといった子がとても多いです。

マラセチア皮膚炎の原因菌であるマラセチア酵母菌は、皮脂を餌にして増えるので皮脂の分泌が多いパグはマラセチア皮膚炎になりやすい皮膚環境にあると言えます。

また、皮脂分泌が多いだけでなく乾燥をしやすい犬種でもあるため、外部からの刺激に弱く皮膚トラブルを招きやすいのもひとつの要因です。

皮脂分泌が多く乾燥もしているという子もいれば、どちらかだけに偏っている子もいるため適切な対処が必要になってきます。

そして、最後に免疫力についてですが、皮膚トラブルを越しやすい皮膚環境にあるということは、皮膚免疫力が低い状態にあるのと同じです。

つまり、免疫力の低下によって増殖するマラセチア酵母菌にとっては最高の状態なので、皮膚コンディションを整えてあげなくてはなりません。

パグがマラセチア皮膚炎になりやすいときの対策

パグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因として、皮脂の過度な分泌・乾燥・免疫力の低下による皮膚のコンディションの乱れがあげられるため、マラセチア皮膚炎になりにくくするためにはひとつひとつ対処する必要があります。

皮脂の過度な分泌への対処法

パグは体質的に皮脂の分泌量が多い犬種ですので、それを完全に減らすことは難しいです。

しかし、分泌が体質以上に過度にならないようにすることはできます。

・シャンプーは月に1〜2回程度

治療で薬用シャンプーを使うときは2週間に1回ペースで行うこともありますが、一般的なシャンプーであれば月に1回〜多くても2回までにしましょう。

皮脂の分泌が多いからといってシャンプーをしすぎてしまうと、逆に肌を乾燥させてしまうので余分な皮脂の分泌が増えてしまいます。

もしどうしても回数を多めにシャンプーをしたいときは、洗浄力がマイルドで保湿をメインとした保湿系シャンプーとコンディショナーを使って保湿してあげてください。

乾燥から皮膚を守るために保湿をする

フケが出ているときはすでに皮膚はカラカラの乾燥状態にあります。

そんな状態では皮膚はさまざまなダメージをダイレクトに受け続けてしまうので、バリア機能を向上させるためにもしっかり保湿してあげましょう。

保湿をするためには洗い流さないコンディショナーがおすすめ。

できれば動物病院でも使われているような高品質なものを使うようにします。

あまりにも安いものだと保湿力が十分ではなく、求める効果を得ることができない可能性が高いです。

また、洗い流さないコンディショナーであればシャンプーをしなくても、ハンドクリームのように日常的に使うこともできるので使いやすいですよ。

免疫力アップのための食事とサプリメント

免疫力は皮膚だけでなく体全体に関係するものです。

適度なシャンプーと保湿をすることで皮膚のバリア機能をある程度高めることはできますが、免疫力が低い状態だとそれだけでマラセチア酵母菌は増えやすく、さまざまな病気やトラブルにもさらされやすくなります。

そこで強い体づくりをするためにも、毎日の食事を見直してみましょう。

食事は必ず毎日取り入れるものだからこそ、体質改善にはうってつけの方法です。

・良質な原料を使ったドッグフードを与える

ドッグフードを選ぶうえで何よりも大事なのは、良質な原料を使ったものを選ぶということです。

どんなにパッケージがおいしそうに印刷してあったとしても、どんなに良さそうなうたい文句が書かれていたとしても、中身が伴っていなければ全くの無意味です。

見極める方法としては2つあります。

1.原料が明確に記載されている(サーモン・豚肉・りんご・大豆…など)

2.値段が1kgあたり1000円以上のもの

ドッグフードと一口にいってもたくさんの種類があり、いったい何を選べばいいのかわからないと思いますが、まずはこの2点を押さえておけば失敗する心配は低いです。

逆にこの2点を無視したドッグフードになると粗悪な原料を使っている可能性が高くなり、免疫力アップには到底繋げることはできません。

値段がすべてではないという意見もあると思いますが、新鮮なもの・手間暇をかけているものほど値段に影響していきますよね。

つまり、低コストで抑えるためには新鮮な原料や良質な原料を選ぶことはできないので、結果として安いドッグフードに良質・高品質なものは極めて少ないということになります。

・スキンケア系のドッグフードを選ぶ

もし自分で見つけるのは大変ということであれば、動物病院で取り扱っているドッグフードを選ぶのもおすすめです。

そして、皮膚にフォーカスをあてるならスキンケア系のものを選んでもらうといいですね。

スキンケア系にもさまざまなものがありますが、特定の疾患を抱えていない限りは食物アレルギー予防としても与えることができるため、一度相談してサンプルから試してみましょう。

ただし、人間の病院でも専門にしている病気があるように動物病院の先生にも得意不得意というものがあります。

特に皮膚疾患に関してはあまり力をいれていない先生も少なくないため、ホームページを確認してみたり、直接問い合わせて皮膚疾患にも力を入れているところかどうかを確認すると確実ですね。

私がまだ動物病院で勤めていない素人のときに通っていた動物病院では、皮膚疾患に対して薬はくれるのですが処方食の選択肢はありませんでした。

むしろ、私の方から「こうしたご飯はどうなんですか?」と聞いたりもしたのですが、あまり良いお返事はもらえず。

その後就職した動物病院は皮膚疾患にも力を入れているところだったので、長年悩まされていた愛犬の皮膚トラブルも改善されましたし、実際他の病院から口コミで訪れる飼い主さんも多かったです。

逆にそれまで通っていた動物病院は、得意でない分野に対して下手なことを伝えるよりも無難な対処をしていたとも言えますが、本当に悩みを解決したいのであればやはりある程度選ぶ必要はありそうです。

・免疫力アップに効果的なサプリメント【キングアガリクス100】

個人的におすすめなサプリメントなのですが、アガリクスというキノコだけで作られたキングアガリクス100というサプリメントは免疫力アップにとても効果的です。

キングアガリクス100は無農薬の露地栽培で育てられたアガリクスのみで作られているので、子犬から老犬まで安心して与えることができます。

また、サプリメントなのですでに薬を使っている子でも飲み合わせの心配がいりませんし、味もキノコなので薬のように嫌がることもないと思います。

他にもいろいろなサプリメントが販売されていますが、もし他のサプリメントを選ぶのであればドッグフード同様に高品質なものを選んであげてください。

どうしても安くていいものを探してしまいがちですが、体にいいと言われている原料をAとBでそれぞれ使われていたとしても、安い方は配合量が少なかったり薄められていたりすることがあります。

それでは意味がありませんし同じお金を使うにも無駄になってしまうので、確かな効果と実感を得るためにもしっかりしたものを選んであげましょう。

・サプリメントを使用するにあたっての注意点

サプリメントは食品ですと言っても、粉末や錠剤といった形状からどうしても薬のような即効性を期待してしまうことってありますよね。

そして、薬のような即効性や即効性とまでは行かなくても思っているよりも実感が生まれないなどの理由で、続けることをやめてしまう方がいます。

気持ちはわからなくもないのですが、先述したようにサプリメントは薬ではなく「食品」です。

続けることで少しずつ細胞から変化をはじめ、徐々に効果の実感という形で変化を感じるようになります。

ですから、まずは1ヶ月を目安に続けてそれから徐々に「なんとなく変わった気がする」というような変化が出ると思ってください。

変化は個体差がありますが、

・以前よりもイキイキしている

・元気が溢れている

・毛艶がよくなった

・回復が早くなった

・病気をしにくくなった

といったような変化を感じられるようになります。

それまでは焦らずにまずはしっかり続けて少しずつ感じる変化を楽しんでくださいね。

パグのストレスを緩和・解消してあげるのもおすすめ

外部ケアと内部ケアについてお話しましたが、精神的なケアとしてストレスを発散させてあげるものおすすめです。

どんなに良いものを使ってケアしていたとしても、そこに大きなストレスがかかっているとそれだけで免疫力がガクッと落ちてしまいます。

身体的健康と精神的健康があって初めて免疫力が大きくアップするので、たくさん遊んであげたりスキンシップをとるなどして、精神的に健やかな時間を過ごすようにしましょr5

パグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因と対処法まとめ

今回はパグがマラセチア皮膚炎になりやすい原因と対処法についてお話ししました。

パグの体質的な問題を極端に変えることはできませんが、それでも使うシャンプーと使用頻度を工夫したり、毎日の食事から意識することで大きな変化を感じることができます。

外側からのケアはもちろん内側からのケアもすることで、体全体の免疫力がアップしマラセチア皮膚炎だけでなく病気自体にも強く治りやすい体質になれるので、まずはできるところからチャンレンジしてみてくださいね。

また、選ぶ動物病院も本当に皮膚疾患に対して力を入れているのか?得意不得意を見極めて、必要に応じて通う動物病院を変えるのも大事です。

パグと飼い主さん両方がマラセチア皮膚炎に悩まされることが少なくなるように、最善の方法でケアしていきましょう。

執筆者:山之内さゆり先生

山之内先生

トリマー、動物看護士

10年間動物病院でトリマー兼動物看護士として勤務。

現場で得た知識と経験を情報として発信し、飼い主さんとペットが幸せに暮らせるためのお手伝いをしていきたいと思います。

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